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挽物部品豆知識

一般的にバー状(棒状)の材料からの加工が主体である。各種刃物による外形切削及び内径、ネジ切削等を自動盤内にて加工をする部品を挽物部品と言う。材質は黄銅、快削鋼、ステンレス等さまざまなマテリアル加工し用途に応じて熱処理、表面処理等の処理加工を行う。

制作加工ロットについて

同形状多量部品はカム式自動盤にての連続加工が最も適し、多品種少ロット生産にはNC自動盤にての加工が最適である。では、なぜ長所・短所があるのかと言いますと、カム式自動盤には部品を製作する為に必要なカム(治具)がいります。カムは部品1点毎に1セット必要ですが、NC自動盤は機械に加工プログラムを入力すればカムの役割を果たします。即ちNCは各種類の部品に対応する事ができます。でも問題があります。カム式自動盤とNC自動盤では、加工サイクルタイムが違います。一般的にはNC自動盤の方が部品形状にもよりますが、加工サイクルが遅いのが一般的です。

複合NC自動盤について

NC自動盤内において横穴、スリ割、Dカット、Hカット等の加工ができる。以前までは二次加工として治具を製作し加工を行っていたが、中心のズレ、ピッチズレ等の不具合が多く発生した。複合NC自動盤では、角度調整範囲0.005度よりの割り出し可能な上、クロス穴の芯ズレ等が発生しない。

穴開け工具について(ドリル等)

一般的に鉄快削鋼については、ドリルの径の約3倍までが1回で出来る穴の深さである。黄銅には半月ギリと言う特殊な形状のキリで穴を開ける事が出来る。(ドリル径の約10倍まで可能である)

切削工具について(各種バイト)

一般的には自動盤で多く使用されている刃物は、超硬のロー付けバイトが用いられている。近年では切削工具の技術開発が進みスロウアウェイ方式チップが簡単に取り外しの出来るタイプも多く使用されている。では、どちらの方式が良いのか、部品形状により市販のチップは加工できない溝巾、ザグリ巾等の部品にはロー付けバイトをダイヤモンドホイールにて成形加工し使用する。

材料について

超々快削機

一般的に鉛とイオウを混合させた複合材である。切削性はとても良く軽カシメ等は問題がなく加工精度の高い部品には最適である。

S45CL

一般のS45Cに鉛を入れた材料である。熱処理等は問題なく、一般材と比較すると切削性面精度がとても良い。

SK4F

商品が磨耗してはいけない部品等に最適である。熱処理後は高い硬度が得られる。

SUS303

ステンレス切削用の代表鋼種である。水にぬれても錆びないのが特徴で各種シャフト・ピン・その他に向いている。

C3604B(快削黄鋼2種)

挽物部品の代表的な材料である。簡単にリサイクルも出来、材料価格も安価である。切削性は最高であるが、カシメには向いていない。

C3602B(快削黄鋼1種)

主にカシメ用の材料である。メッキも良好である。

メッキについて

クロームメッキ

装飾用のメッキである。

ニッケルメッキ

電気部品の接点・ビス・軸等に使用される代表的なメッキである。

無電解ニッケル

精度の高い部品に多く使用されメッキ厚の管理がしやすい。

ボロンニッケル

メッキ硬度が高く表面に傷が付き難い。

クロメート・ユニクロメート

鉄の防錆処理メッキである。

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